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Japanese Red Cross Society

鼻副鼻腔センター

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鼻副鼻腔センターとは

平成29年7月より、鼻・副鼻腔センターを開設しています。

花粉症や蓄膿症、嗅覚障害、鼻外傷など鼻疾患にたいして、専門的な検査や手術治療を希望される方を対象とした専門のセンターです。電子スコープを用いて鼻腔内を鮮明に観察することができます。鼻腔通気度検査で鼻の通りを、嗅覚検査で臭いの程度を調べています。適宜CTを行い鼻副鼻腔構造の確認や炎症の範囲を確認します。これらの検査結果を総合評価して治療方針を決定しています。

花粉症にたいする下鼻甲介粘膜焼灼術や、鼻出血にたいする鼻粘膜焼灼術などの外来手術から、慢性副鼻腔炎にたいする内視鏡下副鼻腔手術、鼻副鼻腔腫瘍にたいする摘出術まで広く対応しています。

鼻の症状でお悩みの方はお気軽に一度ご相談下さい。

受診方法

毎週月曜日の午前中に行っています。近隣の耳鼻咽喉科より紹介状を書いていただき、当院病診連携窓口を通して直接センター外来を予約することが出来ます。また、先に一般外来を受診していただき、必要に応じてセンター外来を予約することもできます。当日の受付は、外来の予約状況によってお受けできない場合もありますのでご注意下さい。

代表的疾患と治療法

アレルギー性鼻炎

Ⅰ型アレルギーとされており、通年性と季節性、混合性があります。通年性アレルギーの原因として最も多いのはハウスダスト(HD)で、季節性アレルギーの原因で最も多いのはスギ花粉です。採血検査で診断することができます。症状は、水溶性鼻汁(鼻水)、鼻閉(鼻づまり)、くしゃみが代表的です。治療は重症度によって分類されていますが、初めは抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)の内服やステロイド点鼻薬が中心になります。副作用として眠気がおきる場合がありますが個人差があるため薬剤選択は慎重に行っています。根本的な治療法になり得るとされる免疫療法の1つに舌下免疫療法があり、当科でも治療を行っております。手術療法は、短期入院手術として下甲介レーザー蒸散術を行っています。また全身麻酔では、鼻閉を改善させる下鼻甲介骨切除手術や下鼻甲介粘膜下切除術を行っており、術後の痂皮付着が少なく早く治る手術です。水溶性鼻汁(鼻みず)が多くて困っている症例には後鼻神経切断術も行っております。短期入院の場合は、手術時間は30分程度で、費用は通常3割負担で1~2万円程度です。

左下鼻甲介レーザー焼灼術

慢性副鼻腔炎

一般的にいう『蓄膿症』です。症状は、膿汁、鼻閉、後鼻漏、頬部や前額部痛など様々です。鼻腔内に鼻茸(ポリープ)を生じる場合もあり、増大すると鼻の変形を来してしまう場合もあります。単純レントゲン検査やCT検査で、鼻腔と副鼻腔に炎症所見を認めれば診断できます。治療は、保存的にはマクロライド系抗菌薬の少量長期投与とネブライザー療法が有効とされています。保存的治療で改善しない場合は手術療法を行います。近年は全身麻酔下に内視鏡を用いた鼻内副鼻腔手術が一般的で、歯齦部を切開する手術は稀です。ポリープなどの病変を除去し、鼻腔構造を正常化させ、副鼻腔と鼻腔が十分に交通するようにします。当センターでは術後の鼻腔ガーゼを工夫しており、抜去時の痛みを軽減させています。通常の慢性副鼻腔炎であれば再発することは比較的稀です。

通常、入院期間は、約1週間です。

正常副鼻腔のCT
慢性副鼻腔炎のCT

鼻中隔彎曲症

左右の鼻腔を隔てている壁が彎曲している状態で、外鼻(鼻筋)が曲がっているのとは違います。日本人の8割は先天的に彎曲しているといわれています。症状は、左右が交互に詰まる鼻閉です。治療は手術による矯正しかありません。一般的には鼻の入り口から曲がっている場合は矯正が困難と言われていますが、当センターでは鼻の先端から切開する方法を用いることで対応が可能となっています。入院期間は、約5日間です。

鼻中隔

歯性上顎洞炎

齲歯や歯根炎が原因となって発症する副鼻腔炎を指します。治療は、歯科的治療と耳鼻科的治療が必要になります。保存的に改善する場合もありますが、抜歯が必要になることや、耳鼻咽喉科として上顎洞手術が必要になることもあります。必要に応じて近隣の歯科医にご紹介させていただき、共同で治療をおこなう場合があります。

副鼻腔真菌症

真菌(カビ)が 原因で発症した慢性副鼻腔炎を指します。通常の副鼻腔炎よりも難治性で通常の抗菌薬は効果がありません。抗真菌薬も無効なことが多く、免疫低下した状態で体中に真菌がめぐり菌血症を引き起こして生命を危険にさらす場合があります。稀ですが周囲の骨を破壊して失明する場合もあります。治療は手術で真菌を除去します。

副鼻腔真菌症

好酸球性副鼻腔炎

比較的最近定義された疾患概念で、アレルギーの原因となる血中の好酸球が関与した副鼻腔炎です。鼻腔内にポリープを形成し、鼻閉や嗅覚障害をきたす場合があります。治療は抗ヒスタミン薬や抗ロイコロリエン拮抗薬、ステロイドホルモン薬などが用いられますが根治性は低く、手術を必要とする場合が多いです。好酸球性副鼻腔炎の場合は再発を繰り返すことがありますので、術後管理を適切に行う必要があります。

鼻骨骨折

スポーツや交通事故などで鼻の付け根にある鼻骨を骨折し、顔貌が変化してしまうことがあります。症状は、鼻出血や鼻閉、嗅覚障害など様々です。受傷から2週間以内であれば鼻内から整復することが可能ですが、それ以降だと皮膚を切開して骨切除が必要になる場合があります。当センターでは鼻内からの整復を行う際にエコーを用いて確認しながら行いますので、より正確な整復が行えます。入院は1泊~数日です。

鼻骨

難治性鼻出血症

通常の鼻出血であれば、一般外来で十分対応可能です。脳梗塞や不整脈の治療として抗凝固薬を内服している場合は、なかなか血が止まりにくくなり出血を繰り返す場合があります。適切に粘膜焼灼術を行うことで出血しにくくすることができます。また、Osler病による大量出血に対しては、全身麻酔下の止血術を行う場合があります。Osler病では粘膜皮膚置換術や広範囲鼻粘膜焼灼術などの特殊な手術を行っています。

鼻涙管閉塞症

鼻涙管とは目と鼻をつなぐ管で涙を鼻に通す役割をしています。これが何かしらの理由で閉塞すると、常に眼から涙が流れている状態(流涙)になってしまいます。これまでは眼科的な治療が主でしたが、近年は耳鼻咽喉科が鼻内視鏡下に閉塞部を鼻腔に開放する鼻涙管形成術や涙嚢形成術が行われています。当センターで手術することができます。

鼻副鼻腔乳頭腫

鼻副鼻腔に発生する良性腫瘍ですが、なかには悪性転化して癌になる症例もあり注意が必要です。症状は、腫瘍による鼻閉や鼻出血、鼻の変形などで、一般的には手術での完全摘出を行います。手術は腫瘍の大きさや範囲によって、鼻腔内から摘出可能な場合と歯齦部もしくは顔面皮膚を切開して摘出する場合があります。頭蓋底まで進展してしまうと開頭手術が必要になる場合もあります。当センターで治療を行っています。入院期間は約2週間です。術後に再発しやすいとされており、退院後も定期的な外来通院が必要になります。

上顎癌

鼻副鼻腔のなかでも上顎洞に発生する癌で、病理組織学的には扁平上皮癌が最も多いとされています。症状は、鼻閉、鼻出血、頬部痛、頬部腫脹、悪臭のある鼻汁など様々です。腫瘍が眼窩や頭蓋内に浸潤すると、眼球突出や視力障害、髄膜炎などの合併症を引き起こします。治療は、抗がん剤、放射線治療、手術の三者併用療法が一般的です。治療期間は数ヵ月に及ぶこともあります。早期発見早期治療が重要です。治療の内容に応じて適切な施設にご紹介いたします。